大阪のはしばし vol.10 渡辺橋と肥後橋


渡辺橋」は
京阪の中之島線が出来て、
ちょっと知名度があがった橋。
でも“渡辺”という言葉は、
渡しのほとりを意味するから、
今の天神橋や天満橋あたりを
指したそうです。



平安末から南北朝時代には、
あたりを根城にする“渡辺党”なる
武士団がいて『太平記』には、
楠公父子が橋をはさんで
幕府軍と戦ったとか…

いま架かっている場所にも
江戸時代から橋があって、
1858年(明治21)に鉄橋化、
1908年(明治41)には
市電対応の頑丈な橋へ。

1927年(昭和2)年には
二連アーチのオシャレに。
ただここにも、
地盤沈下の影響で架け替え…

今の橋は、
肥後橋と渡辺橋をセットに、
地下鉄と一緒につくられた
ハイブリッド版なんでです。

1991年には歩道部が改装、
円盤が並ぶギラギラ感は、
両橋ともに連続性が見られます。
かつてあった
フェスティバルホールも
進化系になったし(・ω・)v
肥後橋と渡辺橋 一帯化が
加速しております。

肥後橋は、明暦3年(1657)の
「新板大坂之図」に、
肥後殿橋とあり、
古くからここに架かる橋。

由緒はかなり違うけれど、
近代橋になってからはニコイチ、
碑石も仲良くひと纏めなのです。



渡辺橋
橋長 :79.00m 幅員 :29.00m
形式 :桁橋
完成年:1966年(昭和41)
河川名:堂島川

肥後橋
橋長 :44.70m 幅員 :29.00m
形式 :桁橋
完成年:1966年(昭和41)
河川名:土佐堀川

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