十三のヴォーリズをたずねて 博愛社礼拝堂

十三にあるヴォーリズ
十三駅から十三筋を西にたどると…
聖贖主(せいあがないぬし)教会でもあり、
社会福祉法人
博愛社」のチャペルでもある。
車輪のようなロマネスク風のバラ窓
全体に装飾が少なく質素ではあるが、
ヴォーリズの系譜にあることを
印象づけています。
塔の上にはさらに小塔をいただく。
よくみると最上部の十字架は、
なぜか正面を見ておらずに少し斜めに。
なぜ斜めなのだろうか???
ヴォーリズ得意の「ベイス」と呼ばれる
飾りつぼの門飾りがみられました。
平日で礼拝も行われていなかったので、
内部見学の機会にありませんでしたが、
2階礼拝堂にはだれでも入れるとかで、
街の方の祈り場であったということ。
ぜひ次回こそ(・ω・)v
2004年には外壁は塗装がし直されて、
内部の階段と礼拝堂の床の張り直しが
行われたそうです。
そして、天井も強度を保つために
造り替えられたとか…
敷地内には「社会福祉法人 博愛社」や、
「学校法人 博愛社学園幼稚園」がありました。
そして
設立者 小橋勝之助さんと
社母 林歌子さんの胸像。
博愛社の活動は
苦難の繰り返しであったそうですが、
この地に根をはることに契機となったのは、
歌子さんが立教女学校教師時代に
世話をした娘の父親
筑豊炭田の実業家であった帆足義方さんの
多額の援助によって、
基礎的な発展が図られたそうです。
レインコートを身につけ、
牛を曳く男性の石像。
博愛社第二代社主 小橋實之助さん。
そして傍らには
プール女学校で裁縫を教えていた
山本カツヱさんが寄り添っている姿、
實之助の妻となり支えた人だったそうです。
敷地内には彼らを顕彰する
「小橋兄弟記念館」。

市民活動情報誌『Volo(ウォロ)』(399号)
「 まちを歩けばー大阪の社会事業の史跡 
 博愛社と小橋兄弟・林歌子・小橋カツヱ」を参考にしました。

「博愛社 礼拝堂」
建築年:1936年(昭和25)
設計 :ヴォーリズ建築事務所
構造 :鉄筋コンクリート造・2階建
所在地:大阪市淀川区十三元今里3-1

このブログの人気の投稿

異界との出入り口《春日権現験記絵》

TARO100「生命の樹」

野球帽の研究 補講〜高校野球帽