雪景色の系譜〜西宮市大谷記念美術館

職場でポスターを貼らせて頂いてる
西宮市大谷記念美術館の雪景色の系譜展
お正月休みの間にのぞかせて頂きました。
「雪松図」酒井抱一

冬といえば雪…
雪の表現はなかなかむずかしい。
というのも日本画で白を表現するには、
地を残すことを考えねばなりません。
「雪中山水図」円山応挙 

地の白い紙や絹を塗り残すことによるもの、
もしくは…
純白の胡粉を散らして
降りしきる雪をまさしく「降らす」もの。
「雪松図」山元春挙

「雪松図」というのは、
円山応挙も描いているのですが、
応挙の作品と同じく金屏風の上に
ほとんど白と黒だけで描いた画面構成。
シンプルなのが強烈な印象を与えていました。

写真では平べったく写っていますが、
屏風は折り立てて飾るものです。
枝ぶりがどんと迫ってきますから…、
現地でみると迫力がちがいますよ。

   
こちらが応挙の「雪松図」
展示はなかったのですが
どちらかというと春挙の作品の方が、
雪の重みを感じさせてくれています。
大自然の過酷さと、
それに耐える松の生命力を、
表現しているように思えるんですがね。
ちなみに応挙のは
三井記念美術館にある国宝です。
「雪中炭焼き図」 西山完瑛

冬の里山は農閑期でもありますね。
炭焼きの煙と寒空との対比がヨス。

「雪中梅竹遊禽図襖」
狩野探幽 1634年

雪は自然の厳しさや冷酷さでもあります。
ただ描かれた雪景色には
まさしく雪への詩情や情緒とともに
広がっていました。
「蓬萊銀色」川合玉堂 

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