バンクーバー朝日(・ω・)v

久しぶりに映画を観た(・ω・)v
バンクーバーの朝日

野球を描いた作品は大好き。
妻夫木聡、勝地涼、亀梨和也、上地雄輔...
野球経験者が演じる本気のプレイの数々。
ただ実在の野球チーム、
バンクーバー朝日軍」のストーリーには、
移民、差別、戦争によって刻まれたものだった。
「バンクーバー朝日軍」は、
1914年から41年まであったチーム。
日本がまだ明治時代だったころ。 
貧しい農村から一旗あげようと、
世界中に渡った時代があった。
カナダ日本人移民の俗語にこうある。
「江州ソーミル、熊本ヤマ、
 死ぬよりましかなヘレン獲り」
滋賀県出身者は製材所(Sawmill)、
鉱業に従事するのは熊本県出身が多かったとか。
慣れない機械操作や倒木によって
命を落とすかもしれないなら、
ニシン(Herring fishing)やサケなどの
漁業に就くほうがよい、
と揶揄したのは和歌山県出身たちだった。
映画ではじめて知ったのだが、
カナダにも野球殿堂があるという。
オンタリオ州セントメリーズにあるそうだ。
1983年にブルージェイズ本拠のトロントで設立、
98年にカナダで初めて野球が行われたという
当地に移転してきたのだとのこと。
殿堂入りの顔触れはユニーク。
元ドジャース監督のトミー・ラソーダ氏、
米国人で、現役時代はメジャーで勝ち星なしだが、
ド軍傘下だった3Aモントリオールで
通算107勝の球団記録を樹立を評価された。
黒人初の大リーガーとなった
ジャッキー・ロビンソンもメジャー昇格前は
3Aモントリオールでプレーした所以。
ベーブ・ルースがマイナー時代に
唯一放った本塁打は「トロント」だった
というマニアックなトリビアもあるとか。
朝日軍は実は、
日本のチームと対戦したことがある。
1912年(大正10)に稲門倶楽部との
対戦を皮切りに...関西、東北、北海道を転戦。
大柄の白人選手にはバント戦法が有効であると、
気づいたのはこのときがきっかけと言われる。
ちなみに遠征戦績は11勝10敗1分。
もう一つは、
東京野球倶楽部(現在の東京読売巨人軍)の
北米遠征時におけるもの。
1934年5月18日の第1戦は3-8、第2戦は1-9。
翌年にも対戦1-2という記録が残っている。
 27年間にカナダのリーグを席巻。 
その全盛期には5軍まであった
巨大クラブだったとか…
当時2世少年の夢は朝日軍に入ること。
排斥と戦争が忍び寄るまで、
日本とカナダの架け橋でもあったのだと。

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