ながさき洋館めぐり 旧羅典神学校

大浦天主堂すぐ横にある鎧戸のある洋館、
旧羅典(ラテン)神学校」なのです。
キリスト教の禁令が解除されたのち、
日本人聖職者を養成するために
建てられた神学校。
教会組織では
ラテン語が公用語だったそうで、
神学校ではまず
ラテン語を教えていたことから
羅典神学校と呼ばれていました。

外開きの鎧戸がついた窓や階段など
西欧建築技術が取り入れられているものの、
全体的には部屋割りは
いたってシンプルなのだとか。
内部を見ることが叶いませんでした。
設計・施工はキリシタンの里として知られる
外海(そとめ)地方の主任司祭として
出津(しつ)に居住していた、
ド・ロ様と呼ばれ親しまれたド・ロ神父。
実用的で素朴な造りの構造は「木骨煉瓦造」、
骨組を木造にし壁に煉瓦を積む特殊なもの。

「旧羅典神学校」

建築年:1875年(明治8)
構造:木骨煉瓦造、3階建て(屋根裏部屋付き)
設計:ド・ロ神父
【国指定重要文化財】

「木骨煉瓦造」とは?
主要な柱や梁を木材で組んで,外面を煉瓦積みにした建物。
西洋の煉瓦と、伝統的な日本瓦の屋根という、
二つの異なる建築技術を見事に融合した工法です。
あの世界遺産に登録された富岡製糸場の赤レンガ造りの建造物も、
この工法がとられています。

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