なにわの杜めぐり 堺市深井・野々宮神社

久方ぶりに「なにわの杜めぐり」...
泉北高速鉄道の深井駅の近くにある
野々宮神社」...
創建時期はよくわかっていないそうですが、
永正年間(1504~1520年)の兵火によって
消失したため現在の場所に移転したとか。
もともとは和泉国大鳥郡深井荘野々宮、
もと堺市中区深井中町にあったそうです。
常陵郷(とこはか)の森に抱かれています。
楠やカイヅカイブキが鬱蒼とした
表情を創りだしていました!

社殿に頂く鬼瓦には「」の文字。
御祭神は、素盞鳴尊・火産霊神・菅原道真公。
菅公様ですからお牛様がおられます。
古くから火の神さまとして信仰されていて、
12月には「火祭り」の神事が行われるそうです。
秋例祭には14台の地車(だんじり)
宮入するそうで、まさに地の神様。
火産霊神(ほむすびのかみ)は、
迦具土神(ひのかぐつちのかみ)の
別名がある神様です。
母・伊邪那美神が、この神を生んだときに、
ほと(女陰)に火傷を負い、
死んでしまったそうですい。
その時に、伊邪那美神の口から苦しみの中で
吐かれて数々の神様が生まれたと伝わります。
このことは、火から様々なものが
生み出されるということを表しています。
ただ火産霊神は生まれてすぐに、
父親である伊邪那岐尊により
殺されてしまってるんですね。。。
この神社では、
素盞鳴尊を「鎮火」の神様としているとか...
素盞鳴尊は、
嵐・風の神様なので火を消すってこと。
火が点いたままだと危ないしなぁ〜
「八雲立つ 出雲八重垣 妻籠に
 八重垣作る その八重垣を」
の歌碑。

雲が何重にも立ちのぼる――
雲が湧き出るという名の出雲の国に、
八重垣を巡らすように、雲が立ちのぼる。
妻を籠らすために、
俺は宮殿に何重もの垣を作ったけど、
ちょうどその八重垣を巡らしたようになあ。
やまとうたのHPより)
妻を住まわせることを「妻籠み」と言います。
出産の時の女性の苦しみ...
生みの苦しみを物語る神話が息吹く杜。
発火の神様として霊験があるといわれているので、
恋の火だけは「素盞鳴尊」に消されないように、
ほどよく煽ってもらいたいものであります。

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