洋館 博物館めぐり 京都国立博物館

 京都国立博物館の設計は
片山東熊(かたやま とうくま)
のちに赤坂離宮を設計した人物ですが、
いわゆる宮内庁匠寮で皇室関係の建築をした人です。
西洋風の建築が京都になじまない」として、
当初は、反対運動もあったそうですが...



建物は「帝国」の威厳を感じさせるもので、
「左右対称の厳然たるフレンチ・ルネサンス様式」で、
本館正面に置かれたオーギュスト・ロダンの彫刻
考える人」が大きなアクセントになっています。



正面上部の彫刻のモチーフは
建築、美術工芸の神とされる
毘首羯磨(びしゅかつま)と伎芸天(ぎげいてん)

1895年の開館当初は「帝国博物館」で、
開館から3年後には「京都帝室博物館」と改称され、
さらに、1924年の皇太子の成婚を記念して
京都市に下賜され、
「恩賜京都博物館」と改称されました。

第二次大戦後の1952年3月までは
京都市の管轄下にあったようですが、
1954年4月に再び国立となって
「京都国立博物館」と改称されているので、
おそらく正面の文字は当初のものではないと思います。

屋根は桟瓦葺で一部スレート(粘板岩)及び銅板葺、
外壁の要所に石が用いられ、
正面中央には大きな妻飾りをもつ
玄関を設けられています。



通気口

南面出入り口の飾り


「京都国立博物館」(旧帝国京都博物館)
建築年:1897年(明治30)
設計:片山東熊
構造:煉瓦造2階建
【国・重要文化財】

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