「うえの夏めぐり」三菱の洋館・旧岩崎邸

上野の不忍池のほど近くに
  「旧岩崎邸庭園」があります。


















あの岩崎弥太郎をルーツとする
三菱創設者・岩崎家の本邸で
三代目である岩崎久彌
建築家 ジョサイア・コンドル さんに
    設計させたもの。





















あの鹿鳴館や御茶ノ水の「ニコライ堂」
港区にある「三井倶楽部」などは
コンドルさんの設計によるもの。
東京駅などを設計した
    辰野金吾は弟子にあたります。


















1896年に旧舞鶴藩の屋敷跡に建てられたもので、
15,000坪の敷地に20棟あまりが、
完成当時には建てられていたそうです。

現存するのは木造2階建、地下室付きの洋館、
残る二棟は洋館に連 なった和館の一部、
そして「撞球室」です。



敷地に残る 袖塀(そでべい)に、
岩崎家の家紋「三階菱」が描かれていました。
あの三菱の社章はこれを図案化したものです。

















































洋館の裏手には、
「トスカナ式」と呼ばれるの列柱、
二階部分の柱は
「イオニア式」なんだそうです。
ベランダが設けられているので、
ベランダコロニアルスタイルとも言えます。

































洋館横手のサンルームには、
三菱三代目社主の 岩崎久彌 氏と
岩崎家の人々の
  記念写真が残されていました。


















屋内は撮影禁止で写真がありませんが、
天井には刺しゅうが施され、
ベランダはタイル貼りのぜいたくな造り。
壁紙の
細かい模様の
  金唐紙も見応えがありました。





















一年中葉の色を変えないアカンサスは、
生命力を象徴する植物と言われ、
古代ギリシャ以来、
建築物の装飾のモチーフで建物の
左手手前にあるのが
それです。



こちらは撞球室」

















後年に建てられたたものですが、
同じくジョサイア・コンドルが設計を担当しました。
上品な山小屋のようでビリヤードルームです。
実は洋館とは地下道で繋がっているのだそうです。


















ちなみに関東大震災の時、
本邸も含めて地元の住民に
開放されたことがあったそうです。
三菱の心意気が伝わるエピソードです。


もっとイロイロ
知りたい人は・・・
台東区文化ガイドブック
館内の写真も見られます!!

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