『クリスマス・キャロル』

街はたちまち「クリスマス・キャロル」が流れる季節。
一足早くクリスマス気分を楽しんできた。
11月14日から公開されている
『DISNEY'S クリスマス・キャロル』を観てきた。

「クリスマス・キャロル」とは、
キリスト誕生にまつわる逸話を
歌詞にした歌のこと。
キリストを讃え、キリストの受難を偲び、
新たな1年を迎える日でもあるクリスマス。












金銭欲を満たすために生きる男が、
クリスマス・イブの夜の不思議な体験を経 て、
本当の幸福の意味を悟るという物語。

主人公である
エベネーザ・スクルージという初老の商人を
字幕版で演じているのはジム・キャリー
スクルージの少年期、青年期、中年期、老年期、
そしてスク ルージ自身の
過去・現在・未来をめぐる時間の旅へと
連れ出す亡霊のあわせて
7役をみごとこなしているそうだ。


あちこちの映画プレビューをみても
ロバート・ゼメキス監督の意図がジム・キャリー7役に
つながっていると高く評価されているようだ。

ディズニーアニメは
吹き替え版を観ることが多い虎次郎。
ジム・キャリーの熱演を
感じ取ることはできなかったのだが。
山寺宏一さんがスクルージを演じていた。
タイニー・ティム役はドラマ「JIN 仁」(TBS系)で
子役として活躍している 伊澤柾樹 くんだ。

火曜日は行きつけの映画館がメンバーズデーで
1,200円で見られるのだが、
プレミアムスクリーンとやらは2,000円。
パフォーマンス・キャプチャーという
技術を駆使したCG映像を3Dで観せるのだから、
あえて3Dメガネをかけての初体験となった。












メガネをかけている虎次郎にとって、
プラス3Dメガネは落ち着かない感じ。
やや大きめに作られているのだが、
思い切ってゴーグルみたいな作りに
してもらえないだろうか。。。



ただ雪が降っているシーンは
雪の中に自分がいるようだし、
スクルージが空から眺める街並みは、
まさに実体験しているよう。
手に届くかのような効果は抜群だ!!

ただ、クリスマス映画にしては、
本当にビクッとするシーンがたびたび登場する。
精霊が現れてからは、
怖い演出のまさに連続攻撃で。
PG-12とまではいかないが、
ホラー映画なみの緊張が連続。

迫って来るんでねホントに、
コワガリさんは心の準備をお忘れなく。。

クリスマスのアニメだけど華やかさはない。
ヴィクトリア朝前期であるイギリスの風情だから、
産業革命を謳歌していた時期とはいえ、
あの「ビッグ・ベン」も雪雲のなかに
モヤっとした表情をみせていたし。


「 この世はすべて自己責任。
 他人の情けや助けに頼るなんて
 甘ったれは通用しない。
 人生は他人を押しのけてでも
 前へと進む競争だ。
 目標は成功、出世、具体的に言うと金だ。
 途中で立ち止まって弱い者、
 負け組に情けなんてかけていたら、
 絶対に勝ち組になれんぞ。」

スクルージ少年が受け入れて実行に移したこと。
166年前のイギリスの話とは思えないフレーズだ。


清水節さんというライターが、
19世紀のロンドンという「時代」が、
最先端のCGで精密に再現されているところに、
この作品の意味があると評される。


ジム・キャリーがインタビューでこう答えている。
「 自分自身を愛し、周囲の人々を愛せば、
 人生を違うものにかえることができるという事実を、
 この普遍不朽の物語は教えてくれるんだ。」

未来は変えられるかも知れない・・・・。
人は心のありようで変われるかもしれない
可能性を秘めている。

ジム・キャリーに「ひとり7役」で
演じさせていることこそが、
この物語の真髄なのかも知れない。


  

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