仙厓『○△□』

○ △ □














画題は『○△□』ですが、、
実際の画面の並びは「□△○」です。
これは昔の書き順なので、
もともと日本の字の書き方は右から左。

ただ墨の滲み具合からすると、
○△□と順に右から左のようですね。。


ところでこの絵、、
「禅画」と言った方がいいかも知れません。

『○△□』にはいろいろな解釈があるようです。

添え書きには「扶桑最初禅窟」とあり、
これは禅宗の始祖 栄西 禅師 が、今の福岡県福岡市に
最初に建てた禅寺「聖福寺(しょうふくじ)」の
山門の額にある文字のこと。
「日本で最初の禅寺」という意味です。


『出光美術館名品選II』にある作品解説によると、、
「「○」と「△」と「□」。
 最も単純な三つの図形を組み合わせて描いたこの作品は、
 仙厓を代表する作品であるが、他の作品のように、
 絵の意味を解釈する助けとなる賛文が添えられてないため、
 仙厓の作品の中でも最も難解な作品ともなっている。
 その意味については種々様々な解釈がなされている。
 三つの図形は密教でいうところの地水火風空識の
 六大思想の中の地(□)、水(○)、火(△)の
 象徴であるとか、○が禅宗、△が真言宗、四角が天台宗を
 象徴している。あるいは、儒教、仏教、道教の
 三教一致を示してるなどである。」
  (『出光美術館名品選II』より 八波 浩一 2006.11発行)


禅問答という言葉があるが、
ひらたくいえば「なぞなぞ」であり「とんち」のこと。
“講釈たれ” とか “小理屈” って善くない使われ方をしますね。

前回紹介した
『みんなで国語辞典! これも、日本語』
  という辞典に、「一休さん」というコトバがあった。
【一休さん】
 物事を屁理屈で解決しようとすること。

          なんてあるけれど、

まさしく『○△□』は
   禅問答だ!!


美術館の図録の英文解説をみると、、
なんと『○△□』の訳は
   “ The Universe. ” ・・・・
ユニバースって、、別に『○△□』でも
  よかったんじゃないの??と思ったりする。

ムーディ勝山は
♪ 右から左に受け流す〜 やったね。
 お後が宜しいようで。。。。(・ω・)v

YOU TUBEの

 ムーディPV をどうそ。。。








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