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1月, 2007の投稿を表示しています

「シャ・ノワール」>「佐伯祐三とパリの夢」より

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「佐伯祐三とパリの夢  大阪コレクションズ 」   に出されていたポスターには、商業ポスターというものが、                  多く出品されていました。 アレクサンドル・スタンラン 作 「黒猫(シャ・ノワール)」         (1896年) リトグラフ 61.9cm×40.1cm この 黒猫=「シャ・ノワール」 は、  フランスの作曲家である エリック・サティ がピアノを弾いていた、   ルドルフ・サリ経営のモンマルトルのキャバレーのポスターです。 サティ は1860年代頃からフランスで流行した  音楽カフェ 「カフェ・コンセール」 のために  いくつかの声楽曲を書いていました。 アコード・ワゴンのCMソングにもなった 『あなたが欲しい』 ( Je te veux ) はこのときに作られたものです。 サティは 「シャ・ノワール」 のピアニストとして生計を立てていたようで、 20世紀初めの時代を彷彿とさせる曲です。 ←ピアノ中心のクラシックMIDIのHP   『あなたが欲しい』が聞けるよ!! フランス語で 「シャ」 は猫、 「ノワール」 は 黒 のこと。  ヨーロッパでは 黒猫 は幸福を呼ぶといわれています。  日本とすこし評価が違うようです。。 ちなみに大阪の 鶴見 に 「シャ・ノワール」 という  ケーキ屋さんがあります。 ここのキャラはもちろん 黒猫 です。   シャ・ノワール 鶴見緑地店  大阪府大阪市鶴見区浜5-6-26  TEL:06−4257−1010 営業時間/10:00〜23:00 □ テオフィール・アレクサンドル・スタンラン  Théophile Alexandre Steinlen (1859−1923) □ エリック・アルフレッド・レスリ・サティ  Erik Satie , Eric Alfred Leslie Satie (1866 - 1925)

雪の大阪

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今年は本当に雪が降りません。  週末 京都に行きましたが、  この冬は市内でも積もったことがないそうです。 御所 の北側を通るのが「今出川通」ですが、  だいたい「今出川」より北に行くと、ぐっと冷え込みます。  京都 で少しでも冬を過ごした人は、感覚的に知っています。 伏見稲荷 で降っていなくても、  同志社 の キャンパス は雪景色ってことがしばしば。 「 雪の大阪 」  (1928) 大阪歴史博物館 で昨年行われた特別展 「煉瓦のまち タイルのまち ~ 近代建築と都市の風景」に、   池田 遙邨(いけだ・ようそん)(1895-1988)が描いた     「 雪の大阪 」 が出品されていました。 昭和3年(1928)2月11日に降った 大阪の大雪を描いたもので、 「難波橋」、「天神橋」、「天満橋」、      中央には「中之島公園」が見えます。 右画面の 外輪船 が浮かぶ後ろのビルが、 大正15年(1926)に建てられた  「大林組 本社」です。 このビルは、 今は「辻学園 調理技術専門学校」  として今にその姿をとどめています。 前日から降りしきる大雪は、  22年ぶりの積雪やったそうです。 《橋に  澪標 みおつくし の      デザイン》 真ん中の大きな屋根が  京阪 「 天満橋駅 」 奥に 「 大阪偕行社 」 現在の 追手門学院小学校 池田 遙邨 さんは、  江 戸時代後期の 浮世絵師・歌川 広重 に影響を受けたと言われています。 出生当時の本籍地が 倉敷市 だったことなどから、 遙邨さんは、 自作498点を 倉敷市 に寄贈。 1983年に開館した 「倉敷市立美術館」にはコレクションが       充実しているとのこと。。。 「倉敷市立美術館」には 遙邨 さんの  東海道の写生旅行での力作『 東海道 五十三次図絵 』があります。  広重 の影響を色濃く感ぜさせます。 虎次郎 は 京都 で1月に生まれました。  その日、当時走っていた「市電」が大雪で動けなかったそうです。  今から40年前にも、京都も雪化粧していたんだとさ。  ★ 池田 遙邨 の『 東海道 五十三次図絵 』について、   こんな言葉を遙邨 さんは残しています。  『私は昭和3年の春、三條(三条)大橋を発って   旧東海道筋を日本橋まで全徒歩で画行し、   続いて同5年また同じ旅に上った。

ブログをリニューアルしました!!

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ブロガーの機能充実??にチャレンジして、  テンプレートをリニューアルしました。  完全リニューアルとまで行きませんが。。。 もう少しきれいにしたいなあ。。。  なんて思っています。(・ω・)v

「北野さん」のお牛さん

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学問の神様 天神さんの総本家ともいえる 京都 北野白梅町 にある 「 北野天満宮 」    に行ってきました!! 「北野さん」 との名でも親しまれるお宮は、 国を鎮め守る神として平安時代の中頃に   菅原 道真 の御霊を祀ったのが始まり です。 豊臣 秀吉 の遺志でもあった本殿などの造営は、   慶長十二年(1607)に 豊臣 秀頼 によって  成し遂げられた 絢爛豪華 な 桃山文化 の 逸品 です。 ここの社殿は少々複雑な造りをしていて、  拝殿と本殿の間を石の間というところがつながっている   「権現造 ごんげんづくり 」 というカタチです。   豊臣 秀吉 を祀っていた 「 豊国廟 」 、   徳川 家康 を祀る 「 日光東照宮 」 などは、この造りです 拝殿正面には、 菅原 道真 を表わす 「牛」 蟇股かえるまたと呼ばれる場所にも、  さまざまな装飾彫刻が観られます。   東照宮 陽明門 は 日暮門 ひぐらしもん とも言われますが、   「北野さん」 の彫刻も見応えがあります。 蟇股 には、 「獏」 が2匹、 「海馬」 、 「龍」 、       「虎」 、 「麒麟」 が彫られています。 「虎」 「竹」 と 「雲」   獰猛な姿は守護神か?    「海馬 かいば 」 体は馬のようで火炎を帯びる 角を持つが「髭」なし 波を走る姿が「海馬」のしるし 「獏 ばく 」    唐松と雲をバックに  体の丸い紋様は霊獣特有の紋様。 「麒麟」     おなじみキリンビールの   麒麟です!! 「龍」   ドラゴンズ。。    さんです。 拝殿右側の 蟇股 には、 「鷽替え御守」 の 鷽 の姿もあります。    梅 と言えば ウグイス ? めじろ ?とも言われますが、            この鳥は 鷽 だと思います。。 絵馬掛所 には、  毎年 合格祈願の絵馬が  掛けられていました。 虎次郎 も 中学校に入る前に祈願しました。   お牛さん のご利益あって、みごと合格!!   あれから30年近くたった お牛さん    少し小さくなっていました。。。 ◎ 蟇股 かえるまた とは?  2本の水平材の間にあり、建物の構造上意味のあるものだったのですが、  本来の意味が薄れて、装飾の施される場所となっています。  カエルの股のような形

「鷽うそ替え」

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1月25日 は 「ウソ替え」 の日でした。 木彫りの 鷽 うそ を  取り替えることで、   嘘 を取り替えて罪を  つぐなうということ    なんだそうです。 「ウソ」 がチャラになるなんて凄いことですが、  昨日の凶をも嘘にして、  当年の吉に取り替えるための神事なんだとか。 江戸時代はじめから始まったとも言われます。 今では 凶事 を 「ウソ」 にして幸運に替える  開運と学問の神様 菅原 道真 へ信仰から、  受験のお守りとして求める人も多いとか。 1月25日は 菅原 道真 が 太宰府 への  左遷の命が下った日だそうで、 各地の天神さんはこの日を 「 初天神 」 と呼んでいます。 梅の小枝を 神饌 に添えてお供えすることから   「 梅花祭 」 ともいいます。 大阪の 天満宮 での 「うそ替え神事」 は、  1月25日の午後1時から行われました。 天満宮さんの  由緒によると、   「正直の神としての 天神信仰 から生まれ、   平素の嘘を 菅公 の 愛鳥「うそ鳥」に託し誠に替え、   罪 穢れを祓いやり福を招く神事である。」                  だとか。。。 鷽 = ウソ という鳥は たいへん愛らしい鳥のようで、 ふっくらとして、 おちょぼ口のような短いくちばし、   雄の頬は 淡い紅色 です。 ウソの語源は、古語 の 嘯 うそぶ く で、  この鳥の声が 口笛 に似ているからだそうです。 鷽 と 天満宮さん とのつながりは、   「蜂の大群に襲われそうになった 道真 を    鷽 の群れが蜂を食べて救った」 からだとか?   「天満社 を建てるための材木を 食い散らかしていた虫を    鷽 が大挙して退治した」 とか??? 「鷽」 が 「學 = 学 の旧字」 に似ているから、    学問 の神様に縁の深い鳥だと天神さんでは   永らく愛されてます。 藤原時平 ふじわらの ときひら の 「嘘」 によって、   大宰府 に流されたという逸話は、  歌舞伎の 「 菅原伝授手習鑑 」 などでは、 ワルもん 時平 VS 正直もの 道真 みたいになっています。    時平 が 「ウソ」 をついたのかは、今となってはナゾです。 「 菅原伝授手習鑑 」 の主人公 菅丞相 かん しょうぞう

長沢 盧雪 「虎図」

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長沢 盧雪 「 虎図 」    ながさわ ろせつ - とらず 南紀の町 「無量寺 むりょう じ 」 というお寺に 日本で最も大きな 虎 の絵と言われる 襖絵 があります。 ちなみに 禅寺である 錦江山 きんこうざん 無量寺 は、  中興の祖と呼ばれる 愚海 和尚 ぐかい おしょう により、  江戸時代の中頃( 天明6年 = 1786年 ) に再建されたお寺です。 盧雪 を始め、 与謝蕪村 よさ ぶぞん 、 伊藤 若沖 いとう じゃくちゅう などの  天才たちが同時代に生きていた京の町で、  君臨していたのは あの 円山 應擧 まるやま おうきょ でした。 この 「 虎図 」 は 應擧 と親交あった 愚海 和尚 へ   盧雪 が 無量寺 までとどけの使いを出された時に、  筆を揮 ふる ったものだそうです。 今まさに獲物に飛び掛ろうと力を蓄えています。  でも、シッポや鋭い爪とは対照的に顔つきは猫そのもの。  とても愛らしい姿を見せています。 伊藤 若沖 の 猛虎図 もそうですが、  実物を見ずに描いたからなのか?   虎 はやっぱりネコなのか? ←くわしくは、 「若沖と江戸絵画」をたずねて1>猛虎図     のブロクにて 盧雪 にはこんなエピソードがあります。 應擧 の弟子であった 盧雪 はめきめき腕をあげた頃、 持ち前のいたずら好き乗じて、 師匠 應擧 の描いた手本の絵に 直しを乞いたことがあったようです。 その後このことがばれて、 盧雪 は破門されるにいたります。 でも、奈良県立美術館の 「 応挙 と 芦雪 」 展のポスターは  師匠の 孔雀 の絵より 大きく  「虎図」 が踊っています。 ネコ虎 の話に戻ります。 「虎図」 の裏側、 本堂への入口側の襖には、 「 薔薇図 」 と呼ばれる   襖絵が描かれてるそうです。 その 「 薔薇図 」 の中に、 川の岸辺でのんびりと憩う2匹の 親猫 と、 水辺で魚を狙う   子猫 がいます。 実際に生きた虎を見たことはなかったとのことなので、   「 薔薇図 」 にある ネコ たちが トラ に変身したのかも・・ 一説によると、 盧雪 は片目が見えなかったそうです。   虎次郎 も実は両目の視力が微妙に違うんですが、   独眼だとさらに遠近の感覚に差が出るよ

ポスター「北方急行」 >「佐伯祐三とパリの夢」より

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「佐伯祐三とパリの夢  大阪コレクションズ 」 の主役は、 大阪市が持つ 19世紀以降の  近代美術・現代美術 のコレクションの  中心的存在である大阪ゆかりの作家 佐伯 祐三 さん と、       影響を受けたパリ画壇の作品たちでした!! 佐伯 祐三 さん の 作品を一括して寄贈されたことをきっかけに、  大阪市制100年を記念して  大阪市立 近代美術館 建設計画が発表!!  以後コレクションの形成が進んできたという。   モディリアーニ の作品が16億円で落札!! てなんてことに、       話題が集中したようである。 ところで。。。  その美術展で異彩を放っていたのが、    アドルフ・ムーロン・カッサンドル さん の      ポスター 「 北方急行 」 という 1927年の作品 リトグラフ とよばれる 「水と油の反発を利用して (または他の方法で) 平らな版で刷る版画」    平版印刷の手法で、 刷られたポスター!!    ダイナミックな 機関車の力強さとスピード感は、  線路と同じ位置に視線があるように  描かれているからなのかも知れません。。 このような描き方は、 カッサンドル さん の 鉄道関係 のお家芸だったようです。  ポスター作家の彼は、 次のような言葉を残されています。    「ポスターは,大衆のためにつくられる絵画作品である。      したがって,イーゼルの上で制作される絵画作品      (限定された鑑賞者しかもたず,またそうでしかありえない)の      特徴である叙情性を、必然的に、取り去ったものでなければならない」                         A. M. Cassandre ☆ カッサンドル さん の鉄道ポスター ☆ 左:「 Fix Masseau Exactitude 」 1982年    中:「 Fix Masseau Orient Express Victoria Station 」 1982年 右 : 「 LMS 」 1985年 ※ アドルフ・ムーロン・カッサンドルとは?  〔 Adolphe Mouron Cassandre 〕  ポスター作家,グラフィックデザイナー  本名:アドルフ・ジャン=マリー・ムーロン  1901年、1月24日

佐伯祐三 と パリ の 夢

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1月21日の日曜日の昼下がり、 「佐伯祐三とパリの夢   大阪コレクションズ  」             を見てきました!! 行われていたのは、 大阪市立 近代美術館  心斎橋 展示室 ( 仮称 ) ちと長い名前ですが、 「出光美術館 大阪」   があったところにできてました。 出光ナガホリビル といってもわかりにくですね。   心斎橋 の 東急ハンズ の右隣のビル13階にあります。 今回の 美術展 は、 国立 国際美術館 、 サントリーミュージアム [ 天保山 ] と共同企画の   “ 大阪 コレクションズ ”  の一つです。 国立 国際美術館 は、 「 夢の 美術館 」 サントリーミュージアム [ 天保山 ] は、 「 20世紀の夢–モダン・デザイン再訪 」   とあわせた三つの美術展の共同開催 !! 「美術の都」 として日本人をきつけてきた   「パリ」 について、   考えなおす機会としての企画されたとのこと。 ところで。。。 大阪市立 近代美術館   心斎橋 展示室 ( 仮称 ) は、           心斎橋 のど真ん中にある美術館。。。 実は  中之島 の 大阪大学 医学部 があった後に建った 大阪市立 科 学館 と 国立 国際美術館 とともに、 いずれ 中之島 西部地区 の 文化ゾーン に移転するまでの、             準備室的な施設だとのこと。 でも。。 ビルの雑踏の 最上階 にある美術室もいい感じで、       なかなかゆっくりと観られるいい展示室でした。 大阪市立 近代美術館 が 中之島 に出来た後も、  出店的に 心斎橋 にあるのも一興かも??  そんなふうに思いました。   ここだと待ち合わせにも使えるしね。。 作品紹介 はまた改めて。。。。 (・ω・)v ******************************    会期:2007年 1月13日[土] 〜 3月25日[日]        モネ、ロートレックからピカソ、ローランサン、       佐伯まで……  世紀と国境を超えた天才たち   会期:2007年 1月16日[火] 〜 3月25日[日]        ピカソ、モディリアーニ、ダリ、マグリット、  

トーマス電車 最終運行!!

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「トーマス電車」 が ついに・・・1月21日   見納めとなった。 「きかんしゃトーマスとなかまたち」 の  キャラクターの トーマス号 は、去年の 7月29日 からほぼ半年間   京 阪 電 車 の  京阪本線・鴨東線、 交野線・宇治線、 京津線、石山坂本線    の各線で1編成 走っていたようです。 『きかんしゃトーマス』 は、   レヴランド・ウィルバート・オードリー さんと  息子の リチャード・クリストファー・オードリー さん               が作り上げた。 イギリスの架空の島   ソドー島 を舞台に、 そこの鉄道網で活躍する 機関車や自動車などと それに関わる人々を描いた絵本   ↑イーストボーン模型蒸気鉄道オフィシャルサイトへ 『汽車のえほん』 ( 原題・ The railway series )         をスタートに、  アニメ化された 『きかんしゃトーマス』    ( Thomas the Tank Engine & Friends )     で子どもちゃんに人気の顔のついた S L だ!! 主役の トーマス は、実際に クリストファー さんが持っていた、   オードリー さん お手製の トーマス のおもちゃがモデルだとか。。。 京 阪 電 車 の トーマス号 は、 本線 の7200系、 交野線・宇治線 の 10000系、 京津線、石山坂本線 の 600形  は いずれも電車なので モクモク ではないが。  最終日は 臨時特急 としても走ったそうである。 ラッピング電車4両をデザインした  電車形の入場券なんかも発売!!  連結パーツ でつなげられるという代物。。  でもなんで  大人用 4枚 なのか?? 小学校 に 行く前の ちびっ子には、 入場券は いらないからという  配慮なのだろうが。。。